みなさまこんにちは!
2023年1月20日にシマノの2023春夏新製品が発表されましたね。
どんな新製品発表内容だったかは、以下記事にダイジェストを書いていますが、個人的に事前に予想してた新商品が予想通り出てくれたので、非常に満足な内容でした。
しかし、その発表と同日、実はシマノからはもう一つ別に非常に重要な発表がなされていたのに、みなさまお気づきだったでしょうか?
その発表とは、ロッドガイドの仕様変更について。
以前、以下の予想記事にて、ワールドシャウラリミテッドや次期エクスセンスジェノスではXガイド化が進むと書いていましたが、その動きとは別に、ガイド関係はドラスティックな変更がなされるようです。
シマノからの重要な発表とは?!
上記の変更に関して、シマノから発表された内容は、以下の通りです。
ロッド ガイド仕様変更のお知らせ
日頃よりシマノロッドをご愛顧いただき誠にありがとうございます。
さて、これまでシマノ高価格帯ルアー及び船ロッドなどのガイドの一部に、富士工業株式会社製品であるTORZITE™リングガイド(*)を採用してまいりました。
しかしながらお客様へ該当製品仕様の弊社製品を、計画通りお届けする事が難しい状況に至りました。そこで弊社では2023年4月より順次、該当製品を使用している一部除く弊社対象製品に対しSiCリングガイドへ仕様変更する事としました。
お客様におかれましてはご理解賜ります様よろしくお願い申し上げます。
(*)TORZITEは富士工業株式会社の商標又は登録商標です。
なお仕様変更後の製品は新しい商品コードでの販売となります。
(シマノ 重要なお知らせ 「ロッドガイド仕様変更のお知らせ」 より引用)
なんと、これまでトルザイトリングを使っていた一部製品について、ガイドリングをSiCに置き換えるという発表内容なんですね。
あまり話題になっていないようですが、コレは大きな仕様変更だと思います。
なお、この変更対象となるロッドの一覧は、以下URLのPDFファイルにまとまっています。
(ガイド仕様変更対象製品一覧_20230120_v1.pdf)
ファイル名からわかる通り、1月20日時点の内容で、今後この一覧ファイル自体がバージョンアップしていく可能性も見て取れますね。
一体どういうことなのか?
ガイドフレームやガイドリングは、長年事実上富士工業の寡占状態にありましたが、以前よりガイドの供給が追い付かないことで十分にロッドを生産できないという問題は各所で噂されていました。
しかし今回、オフィシャルにその問題を発表し、対策としてTORZITEより安定供給が見込まれるSiCガイドリングに切り替えるということを言ってるわけですね。
上記「ガイド仕様変更対象製品一覧」を見る限り、仕様変更が予定されているロッドはカーディフモンスターリミテッドやエクスセンスジェノス、ワールドシャウラ、ソアレやセフィアのリミテッドおよびエクスチューン各機種など、高額機種ばかり。
まあ、もともとSiCリングより単体価格比で10%以上高価なTORZITEリングを採用しているのは高級ロッドが多いのは当然といえば当然かも知れません。
私個人としては、TORZITEよりSiCの方が好みなので、別にこの変更内容は全く気になりませんが、高額ロッドを使われる方は非常にこだわりを持っておられる方も多いことでしょう。
そういう人にとっては、重量面で劣るSiCへの変更でロッドの調子が変わってしまわないかとか、ガイド内径(リング厚み)に大きな違いがあるので、ライン抜けが変わってしまわないかとか、従来サイズのガイドフレームのままになるのかとか、ガイドセッティングに変更はあるのかとか、気になることを列挙したらきりがないことでしょう。
実質的な値上げになるのか?
今回のガイド変更は、サプライチェーン問題の解消を図るためと考えられますが、同時に、シマノは、昨今の原材料費高騰を受けて、2023年2月から一部商品について定価をさらに値上げするとも発表しています。
具体的に個々のロッドの定価がどうなるかは現時点で判明していませんが、もし上記のガイド仕様変更対象製品が、若干安価なSiCガイドに切り替わりつつ値上げされるようであれば、これはちょっとしたステルス値上げみたいなものですね。
発表しているから「ステルス」とは言えないかも知れませんが、目に見えない部分も値上げされることになると思います。
シマノは釣り具に関しても業界トップの優良企業であるため、そういうセコイことをして粗利率を上げようなんてことではないでしょう。
しかし、仕様変更によるコストダウン分ですら焼け石に水というくらいに、昨今の原材料費高騰により価格維持が困難になっていることの表れだと思います。
ユーザーからすると、実質的に値上げであることは、間違いないですね。
まとめ
さて今回は、1月20日にシマノから発表された、ロッドのガイド仕様に関する重要な変更についてお送りしましたが、いかがでしたでしょうか?
私は普段、 #密林偵察 #楽天偵察 #Yahoo偵察 というハッシュタグで、釣り具関連の各ECサイトでの価格動向や最安値をウォッチしたツイートを発信していますが、そういう調査でもやはり肌感覚として、ここ数年各種釣り用品がどんどん値上がりするなという印象を持っています。
今回の問題はあくまでサプライチェーン問題の解消手段でしょうが、実質的に値上げになってしまうのは若干悲しいですよね。
なお、同一製品であっても、TORZITEリングを採用した旧仕様のものと、SiCに切り替えられた新仕様のものでは、JANコードは別モノとして管理されるとのことなので、もしどうしてもトルザイトリングに拘りがあって旧仕様のものが欲しいという場合は、お店にJANコードを確認してから購入するようにすればよいと思います。
ということで、今回のお話はおしまい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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好みの問題ではないですよ。自分もトルザイト好きではないですが。高級ロッドの実際の性能の問題なんか実はどうでもよくて(笑)イメージダウン満足度の重大な問題で、メーカー自らガイドなんかなんでも良いでしょという事ならそれなら他もなんでも良いわけだという信頼を失う勝手な変更なんですよ。
返信削除コメントありがとうございます~!
削除まあ実際のところ、カタログ掲載のロッドがほとんど市場に流通してなかった状況の原因の一端がTORZITEガイドの供給問題にあったのだとしたら、商品をまともに販売できるようにするための必要な選択だったんでしょうと理解してます~!
「商売」をしているメーカーからしたら、部品供給のせいで完成品を出荷できないのは業界問わず致命的だと思いますので。
個人的にはこれを機に各社ともFuji一極依存を変える流れに繋がって欲しいですね~。